今朝(23 Sep 2002)「ネットサーフィン」していたら、 「諸君 私は〜が好きだ」という文章を多数見つけた。 これは「ヘルシング(Hellsing)」というマンガのあるセリフのパロディという。 なかなか面白いものがあるのを見て、私も作ってみた。
諸君 私はコーヒーが好きだ
諸君 私はコーヒーが好きだ
諸君 私はコーヒーが大好きだ
ペーパードリップが好きだ ネルドリップが好きだ エスプレッソが好きだ サイフォンが好きだ
フレンチプレスが好きだ ダッチコーヒーが好きだ トルココーヒーが好きだ アラビカが好きだ ロブスタが好きだ
家庭で コーヒーショップで 喫茶店で オフィスで 研究室で 休憩所で 野外で 海岸で 打合せで パーティーで
この地上で行われる ありとあらゆるコーヒータイムが大好きだ
丁寧にハンドピックされた 生豆が手網焙煎で パチパチと時おりはぜる音と共に キツネ色に染まるのが好きだ
ドリップでよく蒸らした新鮮なコーヒーの粉が 天然の炭酸ガスの泡を立てながらぷうっと膨らんだ時など 心がおどる
お気に入りの喫茶店のマスターの操る こだわりのネルドリップが 魅惑の1杯を醸し出すのが好きだ
直火用のエスプレッソメーカー用の粉では うまく淹れられなかったポンプ式のエスプレッソマシンに 泥のように細かく挽いた粉を丁寧に詰めて抽出したら 虎斑のクレマが現れた時など 胸がすくような気持ちだった
メニューを渡された リピーターの縦列が シアトル系コーヒーショップに 流入するのが好きだ
無知状態の新参の客が うまく淹れたコーヒーを 何度も何度もお代りしている様など 感動すら覚える
自己中心主義の 頑固で無愛想なマスター達をロースター上に 吊るし上げいぶしていく様などはもうたまらない
新鮮なカフェラテ用の冷たい牛乳が 私の手がコックをひねったとともに 金切り声を上げるスチームに シューシューと泡立つのも最高だ
哀れなブランド指向の抵抗者達が 酸えたコーヒー豆で 健気にも淹れてきたのを コーヒーを真に愛する自家焙煎珈琲屋が業界のしがらみに屈せず
ブランドごと木端微塵に論破した時など 絶頂すら覚える
自販機の甘ったるい缶コーヒーに 滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだったドリッパーに浮かぶ泡の層が蹂躙され 「お空が見えた」様は とてもとても悲しいものだ
スーパーでインスタントコーヒーや大きな袋入りのブレンドコーヒー(中挽き)の物量に押し潰されて 殲滅されるのが好きだ
見たくもないフレーバーコーヒーをプレゼントされ しつこい人工のヘーゼルナッツのフレーバーをいつまでもかがされるのは 屈辱の極みだ
諸君 私はコーヒーを 珠玉の様なコーヒーを望んでいる
諸君 私に付き従うコーヒー党員諸君 君達は一体 何を望んでいる?
更なるコーヒーを望むか? 情け容赦のない 糞の様なコーヒーを望むか?
熱風・直火焙煎の限りを尽くし 三千世界の通をうならせる 嵐の様なコ−ヒーを望むか?
コーヒー!! コーヒー!! コーヒー!!
よろしい ならばコーヒーもう1杯だ
我々は満身の力をこめて 今まさに回転せんとするグラインダーだ
だが この暗い闇の流通に 半世紀もの間 堪え続けて来た我々に ただのコーヒーではもはや足りない!!
真のコーヒーを!! 一心不乱に真のコーヒーを!!
我らはわずかに一個大隊 千人に満たぬカフェイン中毒者に過ぎない
だが諸君は 一騎当千の古強者だと 私は信仰している
ならば我らは諸君と私で 総抽出数100万と1杯のコーヒーサーバーとなる
我々を忘却の彼方へと追いやり 眠りこけている連中を叩き起こそう
髪の毛をつまんで 引きずり下ろし 眼を開けさせ 思い出させよう
連中に至福の味を 思い出させてやる
連中によく研磨されたミルの 豆を軽やかに挽く音を思い出させてやる
天と地とのはざまには 奴らの五感では思いもよらぬ事がある事を思い出させてやる
一千人のバリスタの戦闘団で 世界を癒し尽くしてやる
全コーヒー豆運搬船出動開始 旗艦「クレメンス8世」始動
出航!! 全ロースター 全グラインダー 稼働
「コハク色の大隊 大隊指揮官より 全生豆買付け班へ」
目標 コーヒーベルト シェードツリー上空!!
第二次カルディ作戦 船積みルートを開拓せよ
征くぞ 諸君
「いぶす」のはもちろん冗談だけど、 幸運にも「いぶし」たくなるようなマスターには私はまだ遭遇していません。 原文をできるだけ残そうとして、 後になるほどだんだん意味が分からなくなって来ますね、、
クレメンス8世(Pope Clement VIII) はそれまで異教徒の飲物であったコーヒーに洗礼を授けた16世紀のローマ教皇。
カルディ(Kaldi)とは古代エチオピアの山羊飼いの名前。 彼の飼っていた山羊がコーヒーの実を食べて元気になったのを見て、 世界で初めてコーヒーを発見したと言われている。
(20 Jun 2004追記/12 Oct 2004更新) 今日初めて「ヘルシング」4巻を読んで (ちゃんと購入)原文を知った。 これで初めて上の文章はパロディーになった訳だ。 万歳。 ヘルシングはなかなか面白いです。 血しぶきが嫌いな方には勧めないけど。
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